金融

FMC金融研究所所長 法人担当の結城です。
私は今まで、たくさんの中小企業法人や地域に根ざす医療法人の経営戦略、営業戦略、財務戦略に携わってきました。

その経験の中で、実に様々な「金融商品にまつわるケース」を見てきました。

今日は「会社安定にとって大切なお金のこと」と題し、実際に私が経験したケースを、ストーリー仕立てで分かりやすくお話しします。

●登場人物
・結城所長(東北の会社を元気にしたい)
・佐々木社長(社員が働きやすい会社にしたい)

 

会う度に増えていく金融商品の闇(実話)

佐々木社長とは半年前に知り合い、月1回のペースで会社経営や家族のこと、趣味のトライアスロンのことなど、ざっくばらんに会話をする仲です。

私は金融研究所の所長として金融商品を取り扱っていますが、佐々木社長に対し一度も営業したことがありません。なぜなら、私にはある一途な考え方があるからです。そんな私の関わり方を、彼は常日頃から不思議に思っていたようです。

社長
(佐々木社長)
今日も経営の相談に乗ってくれてありがとう。
ところで、結城さんはFMCの所長で、金融商品を扱ってるんだよね?

結城
(結城)
はい、そうですが、どうかしましたか?

 

(佐々木社長)
いや。今まで知り合った金融機関の人は、会うと商品の提案をする人がほとんどだったから。
結城さんは何回会っても一言もそういう話をしないから不思議に思ってね。

 

(結城)
すみません、提案してほしかったですか?(笑)

 

(佐々木社長)
いや、そういうことじゃないんだけどね(笑)
今まで結城さんみたいな人に会ったことがないから不思議でね。
どうしてこのような関わりをしてくれるの?

 

(結城)
私は、東北の会社を元気にしたいという思いで活動をしています。
会社を元気にしていくためには、まずその会社のこと、社長のこと、社員さんのことを知ることが大切だと思っています。
金融商品は、その方々の課題を解決するための手段のひとつに過ぎません。
ですので、佐々木社長にもそいうった関わりができると嬉しいです。

 

(佐々木社長)
なるほど、素晴らしい考え方だね。
これからもよろしくね。
実は、お金のことはさっぱり把握していなくて、よかったらうちの会社の状況を見てもらえないかな?

 

(結城)
了解しました。
今までお会いした中で御社の課題も見えてきたので、次回、詳しく見させてください。

 

1ヶ月後

(佐々木社長)
いやー、今日も楽しい時間をありがとう。
そうだ、これ、うちの会社の金融商品の資料だよ。

 

(結城)
ありがとうございます。
次回までに分析させてもらいますね。

 

さらに1ヶ月後

(佐々木社長)
なるほど。分析結果、すごく分かりやすかったよ。
そうだ。昨日、総務の子から報告があって、この商品もこの前加入したみたいなんだ。
これも次回までにまとめてくれるかな?

 

(結城)
そうなんですね。了解しました。
ちなみに、かなりたくさん加入されていますね。
どういった目的で加入されていますか?

 

(佐々木社長)
提案されると断れなくてね…。
付き合いもあったり、お金関係は総務の子に任せてるから気付いたら増えていることもあってね。
言われてみると、目的とか考えたことなかったな。
次回までに考えてみるね。

 

そのまた1ヶ月後

(佐々木社長)
結城さん、先週総務の子から報告があってね、また新しい商品に加入したみたいなんだ。
結城さんから前回「加入している目的」と聞かれてハッとしてね。
このままの状況にしておいて大丈夫??

 

(結城)
なるほど、以前「金融商品は課題解決の手段のひとつに過ぎない」とお伝えしたかと思います。
金融商品は、会社のビジョンを叶えていくため、会社を守るため、社員を守るため、佐々木さんのご家族を守るために加入するものです。
今はそのような状況になっていますか?

 

(佐々木社長)
・・・。
うーん、提案されるがままに入っているから、そうはなっていない気がするな。

 

(結城)
佐々木さんの仰る通り、私が分析した結果も佐々木さんの会社に合っているものにはなっていませんでした。
金融商品は会社を守っていく為にとても大切なものです。でも合っていないと無駄なお金を支払ったり逆に保障が足りていなかったり、本当に守りたいものが守れない状況になってしまいます。
また、会社にとって1番大切なのはキャッシュです。佐々木さんの「社員を大切にしていきたい」という今後のビジョンを叶えていくために、会社に合った金融商品に適正化しつつ、キャッシュがより安定する状況にしていきませんか?

 

(佐々木社長)
結城さんの言う通りだね。
わかった、結城さんに全て任せるよ。
今後もよろしくね。

 

結城所長の解説

これは私のお客様に起こった実話です。
社長は日々やることがたくさんあり、金融商品のことは社員に任せている場合も多いのが現状です。
付き合いも大事なことかもしれませんが、1番大事なのは、会社や社員、ご家族を守れる状況にしておくことです。
また、会社にとっての潤滑油であるキャッシュを蓄えていくことも重要です。
会社のビジョン、社長の思いに合った金融商品を備え、より良い会社経営をしていくために金融商品を活用してもらえると幸いです。